
サヴォア邸
Villa Savoye(1931)
by Le Corbusier
- Photo: Yuji Ono
- Text: Masae Takata
1931年竣工。設計:ル・コルビュジエ。パリ郊外ポワシーに建てられた、実業家サヴォア家の週末の家。1928年に建築が開始され、その前年にル・コルビュジエが表明した理論「近代建築の5原則」(ピロティ、屋上庭園、自由な平面、自由なファサード、水平横長の窓)を見事に具現化した邸宅として名高い。広大な芝生の敷地にオブジェのように鎮座する家は、まさに「空中に浮かぶボックス」。四方どこから眺めても美しい外観、玄関からスロープの導くままに辿り着く居住空間、屋上庭園まで、20世紀モダン建築の第一人者の意匠が堪能できる。第二次大戦中に大きな損害を受けたが、60年代に建築的重要性が認められ、ル・コルビュジエ存命中に歴史建造物に指定。